スリランカ動物園
アヌラーダプラ(英語:Anuradhapura、シンハラ語:අනුරාධපුර)は、スリランカ北部の町。年代記の『マハーワンサ』(大史。6世紀初頭)や『チューラワンサ』(小史)によれば、紀元 前5世紀から紀元11世紀に至る長い間、北部を根拠地としたシンハラ人を主とする王朝の王都として繁栄した。別の所に移されたこともあったが、短期間で元に戻っている。
スリー・マハー・ボデーィ(Sri Maha Bodhi)と呼ばれている菩提樹があって、仏教徒の崇拝対象になっている。『マハーワンサ』(第19章)によれば、インドのブッダ・ガヤーで正覚(悟 り)を得たとされるゴータマ・シッダールタが座って瞑想していた金剛座の背後 に繁る菩提樹から、アショーカ王の妹のサンガミッターが小枝を瓶に入れて当地にもたらしたとされる。スリーは敬称(聖なる)で、マ ハーは偉大な(または真の)、ボーディ(菩提)は目覚めたる者の意味である。仏教伝来の王都であったため、たくさんの遺跡が残っている。新しい町と古代の 町に分けられて、遺跡群は保護されている。巨大なストゥーパ(仏塔)が散在し、半球状の構造をなし、石または煉瓦で作ら れている。
最大のストゥーパは、紀元前1世紀に作られたアバヤギリ・ダーガバ(Abhayagiri Dagaba)で、現在でも74メートルの高さがあり、建築当時はその周囲に半球状の屋根を含む構造があり高さは100メートルあったと言われる。周囲に は5000人の僧が生活した僧院があった。主な遺跡には、ベッサギリ寺院、イスルムニヤ寺院、ダクヌ仏塔、ミリサワティ仏塔、ルワンワリサーヤ仏塔、 ジェーターワナ仏塔、トゥーパーラーマ仏塔、ランカーラーマ仏塔などがある。
灌漑用に人工の湖(ウェーワ)が数多く作られ、高度な土木技術があったことがわかっている。水の統御に基づいて高い生産力の水田稲作農耕が発達し、国の経 済的基盤を形成した。ドライ・ゾーンに位置するため、雨季は年1回であり、溜池灌漑はこの地に生きる人々にとって重要であった。技術的には南インドのタミル・ナードゥと共通しており、海を越えた交流が頻繁に行なわ れていたと見られる。